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Side-S:15章 融けあう宇宙:Re-Unite 5


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 聖域は教皇宮を後にして長い十二宮の階段を下るうちに、雨の上がらぬままの空は次第に控えめな光すら失っていった。かつては敵地と目していたそこには、今は立ち塞がるものなどいない。一行はただ静かに長い階段を下る。
「それにしても先ほどのアンドロメダの話――ジェミニはなんだか納得していたようだが、本当に大丈夫なのだろうか」
 やがてクラーケンのアイザックがポツリと漏らした。前を歩いていたスキュラのイオが聞きとがめ、面白くなさそうに鼻を鳴らす。
「シードラゴンのことか。……気になるのか?」
 ああ、とアイザックは気まずそうにうなずく。気になっているのは本当なのだから仕方がない。
「確かに奴は海界にとって裏切り者だが、今回は別に悪いことをしているわけではない」
 擁護しているとも取れる言葉に、イオも特に異を唱えることはしなかった。海界の者にとってシードラゴン――カノンは、概ねイオが感じているだろうとおりの複雑な存在だ。アイザックもそれは同じように感じているし、だからこそ気にもなる。
「それに俺の知っているシードラゴンは……なんというか、そういう行動をする男には見えなかった。だから余計に気になっているのかもしれないな」
「そういう行動?」
 イオが首を傾げる。アイザックがどのことを言っているのかわからない。直接ともに戦ったわけではないが、それでも久しぶりに同じ戦いに身を投じているカノンの、どの行いに対してアイザックが違和感を抱いているのか見当がつかなかった。
「あの とか言う女を、奴は今、全力で介抱しているというのだろう? 他人に対して、なんの見返りもなしにそういうことをする男には見えなかったんだ。しかも思い起こせば、今回の作戦の打ち合わせの時から、なんだか変な感じがしていた。命令されていたにしても、アテナでもない女に対してああも真摯に助力をするなど……なんだか、俺が抱いていたシードラゴンのイメージとは随分違っているような気がしてな……」
 どこか途方に暮れたような様子のアイザックの言葉は、確かにイオもうすうす感じていたことを言い当てていた。そこでふと思い出す。
「そういえばさっき、ペガサスの聖闘士がジェミニに向かって、なにか言っていなかったか?」
「相手があの という女だから、カノンが頑張っている――だったな」
 唐突にソレントが会話に割り込んだ。
「恐らくそう的を外した意見ではないだろう。少なくとも彼女のために、今回のこの作戦行動について事前に私に根回しをする程度には、そういうことらしいからね」
「そういうこと……」
「そういうこと?」
 どこか納得したような風情のイオと、ただ唖然と復唱したアイザックに、ソレントは肩をすくめて見せた。
「確かにあの様子だったら、なにがなんでも彼女のことは助けるだろう。それにシードラゴンについては、心配するだけ損だ」
 吐き捨てるような物言いに、アイザックがおそるおそる聞き返す。
「……どうしてだ?」
「海底神殿での戦いの後、奴はポセイドン様の三つ叉の矛にその胸を傷つけられてなお、崩壊する海底神殿から自力で地上に生還したような男だ。生命力だけなら、余裕で二人分くらい絶対に持っているさ」
 嫌そうな顔をしながらも妙に力説するソレントにすっかり呑まれてしまったアイザックとイオは、ただ頷くしかない。
 黙って会話を聞きながら先頭を歩いていたポセイドンが、ついにここで爆笑した。
「ポ……ポセイドン様?」
 快活に笑い声を上げ続ける主神に、アイザックはおずおずと声をかける。ひとしきり笑った後、ポセイドンは表情を改めることもせず、告げた。
「あの男の生命力に関しては、私もソレントと同じ意見だ。かつて私の封印を解く前にも、奴はその力を余すところなく発揮していた。奴なら大丈夫だろう。それに――ハーデスが言っていた」
 ようやく笑みを納める。意味ありげに声を潜めた。
「アテナのいうところの『愛』の力がそれほどに万能であるならば、なにも憂えることなどないだろう、とな」
 愛、とつぶやいて考え込み、結局アイザックは首を傾げて主神に申し立てる。
「――なんだかいまいちピンと来ません。あのシードラゴンに、愛という言葉を組み合わせることがそもそもなんだかおかしいような……」
「だからこそ、だ。クラーケン」
 振り返り、ポセイドンは皮肉な笑みを浮かべた。
「アテナが尊いものとして掲げる『愛』を、彼女の忠実な部下たる聖闘士が理解していない――それも最高位の黄金聖闘士が。それは由々しき事態だろう。それが故に、かつて奴はあのようなことをしでかしたのだろうからな。奴が、その愛とやらを真に理解しないままならば、アテナは自ら火種を抱え込んでいるようなものだったろう。だが、そこにあの なる女が現れた。神話の時代、この世に多大なる影響と災禍を与えた異世界の者が」
 詳細を語りはしないが、ポセイドンは暫時目を伏せ過去を思う。神話の時代から、現代へとの道筋を決定づけてしまった未曾有の変事。
 それは恐らく、アテナの心が神々の世界から離れ、人間へと傾倒していくきっかけともなったに違いなかった。
「二つの憂慮の種を、アテナはその手の内で昇華させることを考えついたのだ。実際、その目論見は見事に功を奏したようだ。異世界の者を敵にならないよう取り込み、力しか知らなかった男に愛とはなにかを知らしめた。――さすがは知恵の女神と称えるべきところなのだろうな」
 はあ、とわかったようなわからないような生返事を返すアイザックに、ポセイドンは背を向ける。これ以上、懇切丁寧に講釈を垂れるような事柄ではない。
「なにはともあれ、奴が戻ってきた際にはまたここへ出向くのも一興。鼻の下の伸びた間抜け面を見にな」
 多分に皮肉を交えた一言に、ソレントが堪えきれずに噴き出すのを、勿論ポセイドンは咎めたりなどしなかった。
 訪れた夜は暗くとも、絶望に染まったそれではなかった。


 ***


 激しく降りしきっていた黒い雨はその色を徐々に失い、わずかにその雨脚を弱め始めた。
 それでも沈鬱に暗い空は黄昏の黄金に染まることもなく、ただ静かに夜を迎えつつある。
 半ば廃墟のようなその街の郊外は、人の気配のする街中よりも早く夜闇に浸食され始めている。薄暮を突き刺す尖塔のみがその存在を主張する神の家も、既に夜の中に沈んでしまったようだった。
 おとなう信者も絶えて久しい教会を顧みる者などこの街にはいない。だから、誰にも気づかれることはなかった。
 外から見える聖堂のステンドグラスが、幾年かぶりに内からほのかに光に照らされていることなど。


 ***


「とりあえずはこれでよし、と」
 手にした注射器から使用済みのアンプルを取り払い、彼はほっと一息ついた。道具を片付けながらぶつぶつと小声で文句を垂れている。
「これ以上は、この状態じゃなんにもできないしな――それにしてもこいつ、なんで目を覚まさないんだ?」
 その軽い口調とは裏腹に、彼自身はひどく堅苦しい格好をしていた。黒い僧衣(カソック)を纏ったその姿は、暗い聖堂にはこの上なく馴染んでいる。
 格好だけを見ればまるでカトリックの司祭のようだが、逆に言えば服装以外にはそれらしきところはまるで見受けられない。口調もそうだが、カソックの背に長い三つ編みが垂れているのでは、破戒僧にしたって、いくらなんでもあんまりだ。
 しかも埃だらけの床に自らは無造作に座り込んでいるにも関わらず、その足もとの埃を払って敷布まで敷いた上に丁重に載せられているのが大振りの拳銃とあっては、胡散臭いことこの上なかった。
「せめてこいつがどいてくれれば、もうちょっと様子がわかるんだけどな……。どうなってんだよ、身体のほうは! やっぱりこいつ、どかしちまおうか。大体、たいした怪我もないのに叩いても起きないってなんなんだよ」
 床に置いたマグライトの灯り一つで、彼は目の前の長椅子に横たわる怪我人と、その上に覆い被さる男の様子を改めて観察する。
 随分と大柄な男だった。体格もいい。筋肉質の身体はたいそう重いだろう。そんな男にのしかかられて、その下の怪我人は大丈夫なのかと最初に発見したときには思ったのだが、男のほうもその辺は考えていたらしい。まるで腕の中の女を守るように抱きしめて、それでも決して押しつぶしたりはしていなかった。
 マグライトの灯りを弾く長い金髪は、まるで男の身を守る鎧(アーマー)のようだと彼は思った。そんなものがきっと似合うだろうと。男の風情は彼に、遙か昔の騎士というものを思い出させた。
 そもそも最初に聖堂に足を踏み入れた瞬間、彼は暗いはずの室内が光り輝いているような錯覚に襲われたのだ。神々しいとは、まさにあのことだった。この閉ざされた教会に、本当に降臨するものでもあったのかと。そんな馬鹿げたことすら考えた。
 それなのに祭壇の前で、最前列の長椅子に倒れ伏す二人を見たときには仰天した。男はともかく、その下の怪我人はもう息がないだろうと、そのように見えたからだ。そんな怪我人に取り縋るようなかたちで意識を失っている男は、それなのに彼女を守っているのだとわかった。
 聖堂という場にふさわしい、高潔な慈愛にあふれる情景だった。まるでお伽噺かなにかのような。それで、彼は騎士という古代の言葉を思い出したのだ。
 しかしいざ怪我人を手当てしようと思ったときに、男は邪魔なだけだった。声をかけても揺さぶっても、全く目を覚ます気配がない。彼に騎士を思い起こさせるほどに戦士然としているくせに、無防備なことこの上なかった。
 かろうじて男の身体の下からはみ出ている怪我人の腕を取り、脈を診る。その肌は頼りない光源の元でもはっきりとわかるほどに血の気が失せていたが、初めに診たときよりは脈動が力強くなっていた。先ほど打った注射の効果が早くも現れているのか、それとも。
「でも無理にこいつをどかしたら、なんか悪化しそうな感じがするんだよな。こういう時の俺の勘って、時々神懸かるからな。それ以前に、ここで雨宿りしようと思った時点で天啓を受けてたと言わざるを得ないわけだが。ホント、俺って天才だぜ。貧乏くじを引いちまった感も否めないけどな。……ま、この状態で生きてるんだし、このままでいいってことか?」
 ぶつぶつと自問自答した末に妥協策を見いだし、彼は銃を引っ掴んで立ち上がる。マグライトは点灯させたまま、軽く蹴って長椅子の下に滑り込ませる。光量が半減した。光源は必要だが、彼自身の状況を考えると少しでも目立つような行動は避けるべきだった。
「とりあえず、場所は悪くない。しばらく俺もここで様子を見るか」
 誰に聞かせるわけでもない愚痴を垂れ流しながら、彼はいまだ目を覚まさない先客達から離れる。銃を収め、代わりに手にした通信端末をいじりながら、それでも口は止まらない。
「……さすがに今動くのはまずいよな。通信も、やめておいたほうが賢明か。しっかしなんでここ、こんなにローテクなんだよ。ラジオの無線と衛星放送くらいしか飛んでる電波がないって、おかしいだろ普通。いやでも、電波が飛ぶようになっただけでもたいした進歩か? 前に来たときなんて、世界中どこを探しても、電波のでの字もなかったんだしな」
 唐突に足を止め、彼は数列後ろの椅子に目星をつける。埃を払った。袖で口元を押さえ、もうもうと上がる埃をやりすごす。やがてどっかりと座り込み足を組むと、手にした通信端末を再びいじりだした。
 雨が止まないまま、聖堂は夜を迎えた。


融けあう宇宙:Re-Unite 5 / To Be Continued



聖闘士星矢×ガンダムWクロスオーバー作品と銘打った連載を始めて早数年。
ようやくにして映像ではない実物の俺参上!

……ネタが古いですかそうですか。

それはともかく()、そういうわけで、大事な事なので二度繰り返しますが、画面越しとかではなく今度こそ本当にGWキャラを出すことができました。
まだ名前出してませんけども。
まあバレバレになるように書いておりますので、これはネタバレでもなんでもありません(`・ω・´)
とりあえず次回も出演予定です。

2011/10/27


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