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Side-S:16章 Promised Reunion 6


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 どこか羨ましげに二人のやりとりを聞いていた貴鬼は、ヒイロの言葉に背筋を伸ばした。
「光届かぬ宇宙であっても――戦うことができる……」
「貴鬼?」
 ヒイロの言葉を反芻するかのように繰り返した弟子を、ムウは怪訝に見下ろす。そんな師に向かって、貴鬼はどこか切なげな笑みを浮かべて見せた。
「ムウ様も、あの人の言う『大事なもの』があったから、光の射さない冥府の底でも戦うことができたんですか?」
「……!」
 胸を衝かれた。はっとして、ムウは貴鬼からヒイロへと視線を移す。
 蒼穹を見上げる無表情な横顔に、ようやく確かな意思を感じ取れた気がした。それは恐らく純粋で、ひたすらに一途だ。
「――その通りです」
 貴鬼の頭に手を置いた。そっと撫でる。その柔らかく、あたたかな感触。こうして今、触れていられることは、奇跡でもあり必然でもある。守りたいと確かに思ったからこそこの子供はこうして今もここに在るのだから。
「大事なものを見つけることが、本当の強さを得るためには一番重要なのかもしれませんね。貴鬼。おまえにもいつか、そういうものが見つかることを願っていますよ」
「大丈夫ですよ、ムウ様。大事なものなら、おいらにだってちゃんとあります! だからきっと、おいらも戦えます。それがどんなところでも」
 胸を張って、貴鬼は言う。まだ幼いその仕草を、ムウは心底いとおしいと思った。
「おや。ずいぶん自信満々ですね」
 はい、と貴鬼は満面の笑みを浮かべた。
「だって大事なものって、大好きなものや、大好きな人達ってことですよね。おいら、ムウ様やシオン様が大好きです。沙織さんや星矢たちや星の子学園や聖域のみんなも大好きです! それにジャミールも聖域もとっても大好きで、大切です! いろんな場所があって、いろんな人がいて、そのみんなが全部いいものなわけじゃないことだってわかってるけど、それでもそういうものをひっくるめた全部が、やっぱり大好きなんです。だから、おいらも守りたいと思います。だからできます!」
 大きな声で恥ずかしげもなくはきはきと宣言する貴鬼の言葉は、子供の戯れ言にしては上出来だった。
 成長につれてこの真っ直ぐさは、ある程度損なわれてしまうだろう。だがこの想いを抱いたこと、それ自体は記憶にずっと留まるに違いない。今持っているこの気持ちを、忘れないでいて欲しい。ムウは貴鬼の頭を優しく撫でる。
「そうですね。きっとおまえになら、できるでしょう」
「弟子と言っていたな。この子も『聖闘士』とやらを目指しているのか?」
 唐突にヒイロが尋ねてきた。すぐ傍で聞いていたのだからそう不思議なことではないのだが、こんな話に割り込んできたことが意外だった。だがそんな驚きはおくびにも出さず、ムウは頷く。
「はい。ゆくゆくは私の後継になれればと、そう思って育てています」
「そうか……」
 言うなりヒイロはしゃがみこんだ。貴鬼と視線を合わせる。愛想が良いとはお世辞にもいえない顔に突然覗き込まれて、貴鬼は固まってしまった。
 そんな子供の目をじっと見つめ、ヒイロは口元を綻ばせた。ほんのわずかに。だがムウにさえわかるほどには確かに。
「真っ直ぐな、いい目をしている。――歳は?」
 低い、落ち着いた声で尋ねる。口調には親しみやすさはなかったが、険しさもまたなかった。
「10歳です……」
 少しばかりおどおどした返答に、そうか、とヒイロは頷く。ゆっくりと立ち上がった。
「その年でそれだけしっかりした考えを持っているのならば、正しさを求めることのできる、強い大人になれるだろう」
 強い大人、と貴鬼は言われたままを口の中で繰り返した。思いがけない、嬉しい言葉だった。 の父親は、 とは違ってとても怖そうに見えていたのだが、もしかしたらそうでもないのかもしれない。
「おじさんも、そうだったんですか? おいらくらいの時から、そんな風に考えていたんですか?」
 それで彼は対テロリスト特殊部隊――貴鬼は詳細を知らないからこんな表現しか思いつかないのだが――なんてエリートでいられるのだろうか。そう無邪気に思った。だから尋ねた。
「いや」
 しかしそれに対するヒイロの返答は予想外のものだった。表情を変えることなく語られるそれは、貴鬼の心胆を少なからず寒からしめた。
「おまえくらいの頃の俺は、ただの人殺しだった。与えられた指令通りに他の人間の手引きをしたり、実際に手を下しもした。平和だとか大切なものだとか、そんなことを考えたことはなかった――何も考えていなかった。考えることを禁じられていた。従順な兵士――いや、人殺しの道具に成るべく、訓練だけをただひたすら施されていた」
「お父様」
 実の娘である以上、このくらいのことは知っているのだろう。 に驚いた様子はない。だた突然こんなことを語り始めたヒイロを咎めるように呼びかけた。それでもヒイロは止めない。
「今も、やっていること自体は大して変わらない。だがあの頃のように、ただ無益なことをしているとも思わない。必要なことなんだ。誰かがやらなければならない。それならば、俺のような既に手が汚れている人間が代わりにやればいい。――しかしおまえは、まだそんな風に手を汚したことなどないのだろう?」
 淡々と語られているだけで別に恫喝されているわけでもないのに、貴鬼は怯んでしまった。それはとても恐ろしい問いかけだった。――人を殺したことがあるのかどうかなどと。
 それでもなんとか、震える声で答える。
「……ありません」
 正直に申告する。聖戦の時には青銅聖闘士達について戦場を回ったこともある。だが貴鬼が直接どうにかしたことなど、ありはしない。
 次には何を言われるのだろう。上目遣いであってもヒイロを見上げるのが怖い。
 自らを人殺しと呼んで憚らない彼は、別にうそぶいているわけではないだろうことなど、いくら子供でも容易にわかる。彼が犯してきたであろう罪よりも、そのあまりの揺らぎのなさが恐ろしかった。そこから感じ取れる、彼の強さが怖い。それは貴鬼が普段見慣れている聖闘士達とはまた別種の強さだ。
 にもかかわらず、ヒイロを見返さずにはいられなかった。そっと目を上げる。底が知れないほどに静かな目が、貴鬼を見据えていた。
「ならば、お前が戦えるようになるには相当の覚悟が必要だ。それを乗り越えて、それでも先程と同じことが言えるのならそのときには、おまえは誰よりも強い戦士になれるだろう」
 ヒイロはもう一度腰を落とした。視線をしっかりと合わせる。貴鬼の頭に手を伸ばそうとして、止めたようだった。
 代わりに言った。口の端をわずかに持ち上げながら。
「がんばれよ」
 微かにではあるが、確かにそれは笑顔だった。ムウはしっかりとそれを目撃した。
 貴鬼が驚いたように目を見開いて、次の瞬間に満面の笑みを浮かべたのも、 の呆気にとられた表情も、ムウは見てしまったのだった。


 ***


「おいお前達、暇そうだな」
 教皇シオンの居丈高な声が唐突に投げかけられて、その場にたむろしていた全員が一斉に声のするほうを振り返った。見ればシオンがなぜかカノンを従えていて、しかも奇妙なことに二人とも大量の袋を抱えている。
「教皇。いかがいたしましたか、その――袋は」
「おおカミュ。良くぞ聞いてくれた」
 上機嫌に答えかけたシオンは、しかしそのカミュの向こうにいるムウと貴鬼に目を留めて眉をしかめた。
「なんだムウ。先に来ていたのならなぜさっさとこやつらに手伝わせんのだ」
「手伝う? なにをだ?」
 素直に首を傾げたミロとは対照的に、静かな足取りでその場を離れようとした二名をシオンは勿論見逃したりはしない。
「待て、シャカ、デスマスク。ここであったが百年目、逃がしはせぬぞ」
「百年どころか二百年じゃねーか」
「敵(かたき)を討たれる覚えはないのだが」
 それぞれ憎まれ口を叩きながらも、二人は渋々足を止めた。そろって振り返る。
 そのあまりの息の合いように、肩に担ぎ上げていた袋をどさりと地面に置きながらカノンが笑った。
「お前達、意外と気が合うのではないか?」
「「それはない」」
 口をそろえて言い返す二人にカノンは肩をすくめながら震わせる。後は何も言わずに、二人の前を通り過ぎた。
「カノン」
  が気づいて自ら歩み寄る。間違いなく弾んでいるその声を、カノンは手にした厚めの布を広げて受け止めた。
「遅くなってすまなかったな。冷えていないか?」
 羊毛で作られた外衣を頭から被せ、身体に巻きつける。大人しくされるがままになりながら頷く の額に触れて、カノンは眉をひそめた。
「また熱が出ているんじゃないのか?」
「……大丈夫だと思うわ。だるくないもの」
「お前の『大丈夫』は信用ならんことくらい学習済みだ」

 そんなやり取りの後ろでは、その場に居合わせた運の悪い人間にシオンが袋を押し付けていた。
「あの砂を集める。何も聞かずに手伝え」
「砂?」
 ミロが怪訝に足元を見下ろす傍で、シャカが再び目を開いている。
「あの封印室から流れてきた、この砂のことでしょうか、教皇」
「いかにも」
 尊大に頷くシオンに、カミュが問う。
「あの砂が、なにか?」
「何も聞かずに、と申したであろう」
 じとりとカミュを睨みつけ、シオンも自ら袋を手にして口を開く。ばさばさと広げてやる気満々である。
「まあ、この面々を見ればなんとなくわかるがな……」
 デスマスクがつぶやく。見るからに嫌そうな手つきで袋をつまみあげた。
「ゆくゆくはというか、万が一の時には俺にもメリットがあるんだろ。しかたねーか……」
 きらめく黄金の聖衣の男達が皆揃って、土嚢袋のようなものを手にした光景はどう見ても異様だった。
「彼等はなにをしようとしているんだ?」
 ヒイロでさえもが、つい呟くくらいだ。 もまた眉を顰めかけ、そして唐突に思い出した。いつかのシオンとのやりとりを。
「もしかして――シオン様。やはり私の推論は」
「正解だ。あの話を聞いたときにもしやとは思ったのだが、さすがに信じられなんだ。しかし大当たりだったな。おまえの目の確かさには敬服する」
 言葉の割に、口調は少々投げやりだった。それもそうだろう。このナノマシンの残骸――銀星砂(スターダストサンド)の鉱床については極秘のようだったのだ。それがこのようなかたちで晒されてしまっては、もう取り繕いようがない。
「そうですか」
 くすりと笑い、 は袋を手にした聖闘士達を見遣る。ヒイロが問うような視線を投げかけてきていたが、説明してしまってもいいものか迷った。
 そのときだ。砂の山に向かう聖闘士達の髪やマントや、そして砂までもが の視線の先で突然巻き上げられた。
「うわ!」
「――モビルスーツ?」
「もっと遠くに降りんかーーーー!!」
 咄嗟に見上げれば、ほとんど夜の色に染まった空から闇色の巨体が降りてくるのが目に入った。
 黒い翼のようなものを広げ、モビルスーツが降下してくる。砂の山を考慮してかゼロから少し離れたところを目指しているようだったが、それでも砂は容赦なく巻き上げられている。
 どこかで怒声が聞こえたのが功を奏したのかどうか、その黒いモビルスーツは一度降下を止めて上昇した。さらにもう少し離れた地点に着地する。
 蝙蝠を連想させる黒い翼を閉じたその姿は、黒い外套(クローク)を纏っているようにも見えた。
「デスサイズヘル……持ってきていたの?」
  が尋ねれば、ヒイロは素っ気なく答える。
「ああ。封印から解かれたばかりのゼロを持って行くには、モビルスーツが必要だったからな。――デュオ、まずはゼロを移動させろ!」
 インカムに向かって言うなり、ヒイロはデスサイズヘルに向かって歩いて行ってしまった。代わりにデスマスクが歩み寄って来る。
「死神の鎌に、地獄とは。穏やかじゃねえネーミングだな」
 それは も常々思っていることだ。まったくその通りだと頷いた。
「武器も、死神を連想させるものなんですよ。しかもあの機体はステルス性が極めて高いんです。気づかれないうちに忍び寄り、確実に敵を撃破する――まさに死神のような機体です」
「てことは、まさか鎌でも持っているのか?」
 ミロも寄ってきた。手にした袋を広げるどころかくるくると丸め、棒のようにして振りかざす真似をする。その構えはまさしくデスサイズヘルがビームサイスを振り上げたときさながらで、 は思わず笑ってしまった。
「はい。……まさにそんな感じです」
 丸められた袋をミロの手から奪い取り、カミュが広げ直す。少し離れたところでシオンがものすごい目つきで睨んでいるのを気にしたらしい。それでもやはり砂回収作業に取りかかるのは気が進まないようだった。ふと首を傾げて、佇んだままのモビルスーツを見遣る。
「……それだけならともかく、なぜヘル(地獄)なのだ?」
 そう聞いてきたカミュの眉がわずかにしかめられている。彼等聖闘士に地獄という言葉は冥界を連想させるのだろう。あまり快く思わないだろうことは想像に難くない。
 だがモビルスーツと冥界にはなんの関係もないし、デスサイズヘルにもまた、呼び名だけで嫌われる所以もない。――デスサイズヘルは、実は が密かに気に入っている機体でもある。説明する必要は特にないのだが、 はつい丁寧に擁護してしまった。
「かつてあれはデスサイズと呼ばれた機体でした。それは一度破壊されてしまったのですが、修復されたときに強化されたんだそうです。そのとき、地獄の縁から蘇ったと言う意味合いでヘルと名付けられたと聞きました」
「地獄から蘇った、か……成る程な」
 カミュの表情が和らいだ。その声音はどこか感慨深げだ。対してデスマスクが疎ましげな声を上げる。
「なんか嫌なことを思い出すなその話」
「ではさしずめ、あのときのあなたはデスマスクヘルとでも言ったところだったわけですね」
 カミュではなく、デスマスクを名指しで揶揄したのはムウだった。
「誰がうまいこと言えと言った……? ていうか面白くねーんだけどそれ。いくらお前とやり合ったからって、いつまで根に持ってんだよ。訳があったのはわかってるんだろ?」
 苦虫を噛み潰したような顔をしてデスマスクが悪態を吐く。そこへ折りよくシオンの発破がかかった。
「こらお前達! 何を遊んでおるのだ! さっさと取り掛からんか!」
 ち、と盛大な舌打ちが響いたのは、それをやったのが複数人だったからだ。さらにシオンの目がギロリと光る。肩をすくめてそれを受け、カノンは溜息混じりで自ら運んできた袋を手に取った。
「仕方ない。やるか」
 言ってカノンは の背を叩く。
「お前はそろそろ戻ったほうがいい。陽が落ちたから冷えるぞ」
「でも、まだ聞かなければならないことが――あ」
 言葉の途中で両手を打ち合わせ、 はカノンを見上げる。
「どうした?」
 いたずらっぽい笑みを浮かべた は、何も答えずにヒイロの後を追ってさっと行ってしまった。
「……なんなんだ?」
 怪訝につぶやきながら、カノンはぬくもりが逃げていった手を持て余す。意外と冷える夜になる。そんなことをふと思った。

Side-S:16章 Promised Reunion 6/ To Be Continued



前回より引き続きの蛇足部分でございます。
蛇足と割り切っているからこそ書ける小ネタを散りばめることができたのが自分としては結構楽しかったりしました。
デスサイズヘルも出せましたし(゚∀゚)

気になる方もいらっしゃるかと思いますので補足しておきますと、私の頭の中ではヘルはヘルです。カスタムの方ではありません。
ちなみにこれまでもそうでしたが、モビルスーツについてはカスタムとTV版と混じってます。その辺は統一させていません(自分の頭の中では)。
ビジュアル的に自分の好きな機体を思い描きながら書いております(゚∀゚)
なので想像上の映像では、ヘルはカスタムでなくTV版です。
そして以前に破壊されてしまったウイングはver.Ka、もしくはEW版。
そして砂とともに現れたゼロはEW版。
あくまでも私の頭の中ではそういうことになっております。大事なことなので2回言いました(笑)
はい。はっきり申し上げまして、めちゃくちゃです(`・ω・´)

だってヘルカス、アクティブクロークから足の先まで無駄にトゲトゲしすぎてて動きにくそうで苦手なんだもん(´・ω・`)

ゼロも、本当はTV版が好きなんですけど(羽根はらはらは戦闘用マシンとしてどうかと本気で思うので)なんとなく素案がありましてカスタムということに相成りました。
素案と申しますと、アレです。射手座の聖衣。
あの羽根とカブらせてみたらどうかという提案がかなり前にツレから出されておりまして、同調した次第です(笑)
ずっと昔に聖衣を作った人(神?)が、ゼロを見て射手座聖衣の造形のインスピレーションを得たとかなんとかだったらちょっと素敵☆
……では全然ないですかそうですか(´・ω・`)
まあ、そんな感じであまり意味はありませんので、もしも映像を思い浮かべながら読まれているお客様がいらっしゃいましたら、是非お好きな機体の方を想像してください。

2012/07/20


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